子宮筋腫の所見を振り返る

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生まれて50年6か月と27日目に子宮筋腫・子宮・卵巣および卵管を摘出いたしました。

2020年の4月のある日です。緊急事態宣言中ですよ。日本はおろか世界中が未知のウイルスで震えあがっていたその時期に私は手術したんです。我が街唯一の第二種感染症指定病院で。

その時は「大丈夫。逆に知識とスキルと設備を持った病院だから」と一生懸命自分を励ましていました。そう思うしかなかったんですよ。ああ懐かしいあの頃。

そういう状況下です。生まれて初めての全身麻酔と開腹手術以上に怖がることがあったので、メインイベントである子宮筋腫も自分の術後も結果にも、意識を向けることを若干忘れがちになっていました。

もともと「悪さをしない良性の腫瘍」といわれている子宮筋腫です。どう考えても新型コロナの方が100万倍震える。

入院中に新型コロナに罹ったらどうしよう。新型コロナを自宅に持ち帰りたくない。何事もなく帰りたい。そこにフォーカスしすぎて、術後は「手術した！とった！帰る！」とバンザイ状態でした。

担当医も

って言ってたし。そして私も終わったこと過ぎ去ったことは振り返らないタイプ。何ならどんどん忘れていくタイプ。

でもこのブログを書くにあたり、過去の記録を引っ張り出して来てみたら・・・あれ？私はダイジョウブなのか？？

組織診報告書

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たしか退院前日に渡されたと記憶している組織診報告書。

「よし！ブログに私の子宮筋腫の結果を載せるぞ」と、この診断報告書をひっさびさに引っ張り出しました。一応、カラダにまつわる結果はちゃんとファイルして残してるんですよ。

この報告書を渡されたとき

と言われました。子宮筋腫の結果はこの言葉のみで、あとは「お腹開けてみたら膀胱がものの見事にぺしゃんこになっててさぁ、慌てて泌尿器科の先生招集したのよー」の手術中の世間話になりまして。癒着が酷かったらしく、このせいでオペ時間が延びたと楽し気に話して聞かせてくれました。

そして知らぬ間に膀胱鏡も体験していたの。全身麻酔中でよかった。

私は気がつけばずーっと頻尿（1日20回）だったので、これで頻尿から解放されるのかもしれないと思って、そっちの部分を喜んでしまって・・。おまけに先生が「1日20回」部分に食らいついてきて、看護師も参戦して「1日20回」バナシに花が咲き、その場で報告書を読んで不明な点を質問するという患者の大切な権利を忘れてしまっていました。

そして2024年ですよ。あれから4年ですよ。今更いろいろ文句たれても仕方ありませんが、私の子宮筋腫の所見は以下の通りだったんです。うーん・・・・異常なしなの？

子宮頚部で子宮傍結合織から筋組織中に内膜組織を島状に散見し、体部筋層深部外膜よりの部でも内膜組織を少数散見し、内膜症を考えます。体部筋層内腫瘤ではspindle cellの束状に交錯した増生を示し、一部で核種大濃染、多核を示す異形細胞巣をわずかに認める。体部内膜腺は不規則管状、分岐状を示し、密な増生認めないが、核腫大、円形化、重層化を認めます。一部でKi-67陽性を示し、散在性だが異形内膜腺が疑われるが、悪性所見明らかではありません。

という説明が、果たして正しいのか否か非常に疑問。セカンドオピニオンを受けたいかもしれない・・・そんな感じで悶々とする、術後4年経過した今なのです。

とりあえずAIに頼る

医療従事者でも専門家でもない私。加えて読解力ゼロの私。とりあえず文章を分解してAIに質問してみました。下記内容、私の腹の中のブツに対するアンサー。

子宮頚部：子宮の下部にあって、膣と繋がっている部分。通常、長さ2〜3cm程度で、ほぼ逆円錐形をしている

子宮傍結合織：子宮頚部と骨盤を結び付ける靭帯などの軟部組織のことで、子宮に分布するリンパ管・血管・神経・尿管を含むもの

内膜組織を島状に散見：内膜の組織が一箇所にまとまっているのではなく、あちこちに小さな島のように散らばっている状態を指す

体部筋層深部外膜：筋肉の深部に位置する膜。筋肉を覆う結合組織の一部で、筋肉の外側を包み込んでいる膜のこと

そういえば子宮内膜症にもなっていたと言われた。でも子宮摘出したから、子宮内膜症のことは指摘されても後の祭り的に思って流したんだった。大変だったのに、私の子宮はその持ち主から何年もほったらかされていたんです。

もう今更遅いけど、自分の子宮にごめんなさいと伝えたい。

体部筋層内腫瘤：一般的に子宮筋腫の一種で、子宮の筋層内に発生する良性の腫瘍のこと

spindle cellの束状に交錯した増生：紡錘形細胞が束状に増殖している状態を指す

核種大：子宮頸部の表面の細胞（扁平上皮細胞）に、NILMか軽度異形成（CIN1）か区別がつかない変化がみられる状態

濃染：悪性腫瘍の部分に造影剤がたまり濃く写る現象

多核を示す異形細胞巣：異常な形態を持つ細胞が集まってできた組織の中で、複数の核を持つ細胞が見られる状態のこと

体部内膜腺：子宮の内側を覆う粘膜である子宮内膜を指す

不規則管状：子宮筋腫の診断においては、筋腫の形状や構造が通常の形から外れていることを示す

分岐状：筋腫が成長する過程で内部に枝分かれしたような構造が見られること

円形化：子宮筋腫の形状が丸みを帯びている事を指す

重層化：子宮筋腫の内部構造が複数の層を形成していることを示している

Ki-67陽性：Ki-67陽性の所見がある場合、子宮筋腫の細胞が活発に増殖していることを示す。一般的にKi-67陽性の値が高いほど腫瘍の増殖が速く、予後が悪くなる可能性がある

散在性：子宮筋腫の診断に記載されている場合、筋腫が子宮内の複数の場所に点在していることを示す

異形内膜腺：子宮内膜増殖症の一種で、子宮内膜の細胞に異常がみられる状態を指す。異形内膜腺がある場合、子宮内膜がんに進行するリスクが高くなるため注意が必要

て、ことは・・・・・

AIで調べた内容をつなげて考えるに、私の子宮筋腫の所見は

子宮頚部と骨盤を結び付ける靭帯などの軟部組織から筋組織中に、内膜の組織があちこちに小さな島のように散らばっていて、おまけに筋肉の深部に位置する膜にも同じように少し散らばっているので子宮内膜症です。

子宮の筋層内に発生する良性の腫瘍では紡錘形細胞が束状に増殖している状態になってます。その一部でNILMか軽度異形成（CIN1）か区別がつかない変化がみられる＆悪性腫瘍の部分に造影剤がたまり濃く写るみたいな現象が起きてます。さらに異常な形態を持つ細胞が集まってできた組織の中で、複数の核を持つ細胞が見られる状態です。

子宮内膜は筋腫の形状や構造が通常の形から外れているし、筋腫が成長する過程で内部に枝分かれしたような構造も見られますが、そこまで密な増殖は見てとれません。

でも、異常か正常か区別つかないし、子宮筋腫の形状は丸みを帯びてるし、内部構造が複数の層を形成していることは事実です。

しかも一部で子宮筋腫の細胞が活発に増殖してるみたいです。子宮内膜の細胞に異常がみられます。これは子宮内膜がんに進行するリスクが高くなります。

そして一般的に「Ki-67陽性」ってでると、場合によっては腫瘍の増殖が速くて、予後が悪くなる可能性があるとされます。

ですが大丈夫！
本当に大丈夫！
異常なしです！

てことでよいのでしょうか。

「悪性所見明らかではありません」は異常なし？？

この「悪性所見明らかではありません」もAIに訪ねてみました。悪性の兆候が見られなかったことを指しているそうです。

一般的に「異常なし」と同じ意味で、特に心配することはしなくてよいのだそう。ただし定期的な検診は必要とAIは言うんです。これは婦人科全部摘出した人体はどうなる？と聞いたところ

• 膣や外陰部の健康チェック
• ホルモンバランスの確認
• 骨盤臓器脱のリスク

と、まだ婦人科でやることは残されていると私に告げてきました。しかし私の子宮筋腫を担当した医者は

と、退院前日に開腹した傷のチェックの際、「子宮も卵巣も摘出したからもう婦人科と関わることはない」と言い切ったんですよ。

私もラクな方を選ぶタイプなので「子宮脱も卵巣がんの心配もしなくていいんだー！」と、この時は担当医の婦人科オサラバ発言にイェーイ♪となっておりましたが、いま自分でAIに所見を切り刻んで解読させたら、自分の今後をどうすべきか沼に落ちてしまいました。

さてこれからどうするんだワタシという話

どうもしないです。メソメソしてますが、普段通り生活します。もう通常の年一回の健康診断に身を委ねる・・それしかないですよねぇ。

2024年8月現在、胃カメラ異常なし・尿検査異常なし・胸部レントゲン異常なしです。血液検査の結果はこれから。そろそろ脂質異常の烙印を押されそうな予感がする今年55歳に格上げする私です。

あ、そういえば乳がん検診を2年ほど受けてない。胸が貧弱な厚みなので、あまり気乗りがしないんですよねマンモグラフィー。気にはなってるんですが。

　　

ひとまず子宮筋腫の所見は見なかったことにして、明日からまた地道に老いてゆきたいと思います。